この施設について
公園 秋に咲く全長約30mのハギのトンネルが見事な「向島百花園」は、東武伊勢崎線「東向島」8分!昭和53年10月には文化財保護法により国の名勝及び史跡の指定を受けています。
「向島百花園」は、江戸の町人文化が花開いた文化・文政期(1804~1830年)に造られた庭園です。庭を造ったのは、それまで骨とう商を営んでいた佐原鞠塢。交遊のあった江戸の文人墨客の協力を得て、旗本、多賀氏の元屋敷跡である向島の地に、花の咲く草花鑑賞を中心とした「民営の花園」を造り、開園しました。
開園当初は、360本のウメが主体で、当時有名だった亀戸の清香庵字臥竜梅の梅屋敷に対して「新梅屋敷」と呼ばれたほど。その後、ミヤギノハギ、筑波のススキなど詩経や万葉集などの中国、日本の古典に詠まれている有名な植物を集め、四季を通じて花が咲くようにした。「百花園」の名称は、一説では、「梅は百花に魁けて咲く」または「四季百花の乱れ咲く園」という意味でつけられたものです。
百花園は当時の一流文化人達の手で造られた、庶民的で、文人趣味豊かな庭として、小石川後楽園や六義園などの大名庭園とは異なった美しさをもっています。
【ハギのトンネル】
ハギを竹の柵にそわせてトンネル状にした園路で、百花園の名物。9月には全長約30mにわたって花のトンネルに。
【花の棚】
5月上旬に甘い香りを放つ赤紫の花をつける。他ではみられないクズ、ミツバアケビの棚がある。クズは夏に紫紅色の花を、ミツバアケビは春に黒紫色の花をつけ、秋には紫色の果実が楽しめる。
【七福神巡り】
江戸の昔から、谷中と並んで向島の隅田川七福神は有名で、年の始めの七福神巡りが恒例の行事になっている。百花園には隅田川七福神のうち福禄寿がある。